DTMスキルアップメモ - frenchbread

見習いボカロPがそこそこのボカロPになるまで、が描かれていくはずのブログ。

共同作曲という試み、「ヨアケノイロ」を投稿

2018年10月20日にボーカロイド曲「ヨアケノイロ」をニコニコ動画に投稿しました。

(投稿アカウントとしては、続いて述べる共同制作者である「ものれお。」さんです。)

 

www.nicovideo.jp

 

ものれお。さんとの分担

動画説明文でも触れられていますが、この曲はものれお。さんとかなり複雑な分担で制作しました。

まず作詞はものれお。さんで、ミックスは僕。

これは何もややこしくないのですが、作曲・編曲を共同で行ったという点が少し変わった試みだと思います。

 

具体的には、

  • メロディとコード:イントロ・Aメロを僕が、Bメロ・Cメロをものれお。さんが作曲
  • メロディ以外のパートのアレンジ:ベース・ピアノ・ストリングス・シンセ・メロディのハモりを僕が、ドラム・ギターをものれお。さんが担当
  • ボカロ調声:メインをものれお。さんが、ハモりを僕が担当
  • 全体構成:ものれお。さんが決定

という分担でした。

で、幸い2人ともCubaseもちだったので、制作は以下の手順で進めました。

  1. ものれお。さんが詩の一部を作成
  2. 僕がイントロ〜サビ〜Aをすごくラフに打ち込んだデモを作ってものれお。さんにプロジェクトファイルを渡す(この時点では仮ミクさん・ギター・ドラム・ベース)
  3. ものれお。さんがそこから詩と曲のフル尺版を仕上げ(ミクさんのメイン・ギター・ドラムはミックス以外完成)
  4. また僕がプロジェクトファイルを受け取って他パートを追加→ミックス

ものれお。さんが持っているギター音源を僕が持っていなかったり、ものれお。さん家のミクさんはV4でうちの子はV3だったりしたので、ギターやミクさんパートはプロジェクトファイルだけでなく、トラック単位のwavファイルも受領しました。(これは作曲・アレンジとミックスで分担する場合には普通にやりますよね。)

 

ファイルの授受はともかく、曲として僕の担当パートとものれお。さんの担当パートが違和感なくつながった点はうまくいったなあと思っています。

もともとお互いに相手の曲を知っていたので、このやり方でもたぶん行けるだろうという感触があったのと、僕が作ったイントロ〜サビ〜Aのデモにうまく合わせてくれたものれお。さんの柔軟性のおかげですね。

 

アレンジのこだわり

こだわり、というほどたいそうなものでもないのですが、せっかく作るのだから毎回何かしら自分の中で新しいことはやろうと思ってまして、今回は小さいのですがCメロ(動画2:36〜)などに入るシンセの持続音がそれでした。

ちょっと見づらいですが、コードがB♭→C→A(on C#)→Dm・・と進行していく中で、シンセでFの音を「タタタタタタタタ・・」と刻んでいるのがそれです。

CやAのコード構成音ではありませんが、音域も高いし(※)問題なかろう、と判断しました。たぶん変ではないですよね?

(※)音域が高くなるにつれて同じ音程に対する周波数の差が広がっていくので、という意図です。低音で2度とか3度の和音を鳴らすと濁る現象の反対ですね。

 

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ちなみに、これはボカロ曲ではかなりメジャーなOrangestarさんの「アスノヨゾラ哨戒班」を聴いていて「これいいよな〜」と思ったのが パクリ元 きっかけです。

【IA】アスノヨゾラ哨戒班【オリジナル】 - ニコニコ動画 (0:30〜など)

 

イラストと動画

そして今回の作を語る上で欠かせないのは、itsme(いつみ)さんによるイラストと動画。

ニコニコ動画のコメントやtwitterでの反応を見ててもとても評判良かったですし、その前に楽曲制作のものれお。さんと僕が仕上がりを見てテンションが上がりましたね。

詩の世界観との親和性だったり、アレンジの細かいところと呼応していたり(たとえばシンセがキラキラと鳴るところとあわせて星がまたたくとか)がすごいのです。

以前から他の方の作品でよくお見かけしていた方なのですが、今回縁あってお願いすることができて本当に幸運でした。

 

なお彼女もブログを書かれている方でして、追ってこの作品の記事もアップされるはずです。(→2018/10/27 記事リンク挿入しました)

itsmeee.hatenablog.com

歌詞の意味

アレンジも動画も、この曲の土台となったのは歌詞で、前述のとおりものれお。さんの作なのですが、発表後に「実はこんな意図だったんですよ」というメモをいただきました。

公開する用途ではなかったそうですが、僕から「素敵なのでぜひ紹介させてほしい」とお願いしましてて、無理やり 快くOKしてもらいましたので以下に掲載します。

なお、詩の全文はこちらです(piaproのページ)。

 

歌詞の世界観は、twitterでのことを主軸にイメージしました。

タイムライン上に流れてくる沢山の人の「つぶやき」の中に、それぞれの「旅の物語」があって、それがいつまでも「生まれて消えていく」ような場所。

…といっても、「物語」というほど壮大なものではないかもしれませんが、そんな中で偶然「すれ違った」人との出会いを、言葉にしたかったのです。

これが「すれ違う誰かがこぼした」とか、「街行く誰もが指差して笑う」といった表現になりました。

 

また、そこかしこに前向きな言葉や言い聞かせるような言葉が出てきます。

これは、作品を発表している方々や、これから作品を発表したい!と思っている方々への応援を込めた言葉でもあります。

 

…しかしながら、この歌の中では夜明けを見ることはありませんね…。

それは「大きく注目されたり伸びるモノはごく一部」という現実の残酷さでありながら、「もしかしたら、自分もいつか認められる日が来るのだろうか…」という未来への期待でもあったりします。

なので、「この先の未来は、はてさて…」というエンディングにしました。

 

僕やいつみさんはこの内容は聞かないまま、めいめいで詩を解釈しながら制作を進めたのですが、それぞれの解釈による味付けも加わって、最終的に満足のいく動画作品が仕上げられたんじゃないかなと思います!